サブスクビジネスを攻略!押さえるべき価格体系

サブスクリプションビジネスとは?

従来からも レンタルやシェアなど、所有せずに利用する、定額制のビジネスは存在します。

例えば、12万円の商品を、1年間で回収するために、12で割った1万円を月々請求する
⇒単純な月額の定額課金。企業は決まった日に請求書を顧客に送り付けるだけでよい。

   しかし、これでは単なる割賦販売と変わりません。

これに対して、
「所有から利用へ」と志向が変わった消費者に合わせたサービスであるサブスクリプションは、
顧客に"体験"を売ることが目的になります。
そのため、顧客の利用状況やニーズを把握して、
個人に最適化されたサービスを提供する必要があるといえます。

「サブスクが単なる定額課金ではない」ということです。

課金モデルの複雑化

昨今、様々な業界でも取り入れられ始めたサブスクリプションモデルですが、
ひとくちにサブスクリプションと言っても、

 A. 従来から存在するシンプルな月額定額制サービス

 B. 使った分だけ料金を支払うタイプの従量制サービス

 C. 基本料金と従量課金をミックスさせたタイプの定額従量制サービス

と様々な料金体系が存在します。

例えば上記に加え、

  • 料金プランをいくつかに分けて利用権の範囲を変える
  • 休止可能にする
  • 無料お試し期間を入れる
  • キャンペーン割引を適用する
  • 初期費用を付帯させる

など、顧客のニーズにあわせて、顧客との関係性を継続する仕組みを提供する必要があります。

サブスクは、ただシンプルな月額サービスではなく複雑に組み合わさった料金体系が存在する、ということです。

以上を踏まえて、サブスクビジネスを成功させるための考えるべき価格体系について見てみます。

サブスクビジネスを成功させる価格の考え方

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顧客ニーズに合わせて料金プランを用意する

料金プランの策定はサブスクビジネスにおいて非常に重要な観点であるといえます。

例えば、顧客の利用頻度に合わせた3段階の料金プランを用意したり、
休止プランを選択できるようにしておくなど、
顧客の状況に合わせた柔軟性がある課金体系を用いることは、
顧客が利用を継続するかどうかを見極めるために必要なことです。

いろいろな価格体系

価格体系はさまざまあり、組み合わせで何通りでも考えられますが、
主な代表例を以下にまとめてみました。

(1)完全定額制

定額制グラフ.png

1つ目は利用量や利用時間に関わらず一定の金額が請求されるパターンです。
単純かつ分かりやすく、ユーザー側だけでなく、サービス提供側も管理がしやすいので取り入れやすいところが特徴です。
どれだけ使っても同一価格、いわゆる"~し放題"なので、頻繁にサービスを利用するユーザーにとっては、かなりコストパフォーマンスを感じる価格体系ではないでしょうか。

その一方で、固定で毎月決まった料金を支払う必要があるので、サービスの利用が月によって差がある場合、ユーザー側は不利益を感じやすいと言えます。
月単位での利用量で見るのか、年単位の利用量で見るのかによってもコストパフォーマンスの感じ方に違いが出てきそうです。

また、定額のしきい値を設けて、設定した値に達すると上限値が変わるなどの二段階の定額制もあります。

【サービス例】

・Spotify:音楽ストリーミングサービス(by スポティファイ・テクノロジー)

・Netflix:映画やドラマストリーミングサービス(by Netflix)

・NAVITIME:電車やバスの乗り換え案内サービス(by ナビタイムジャパン)

(2)従量制

従量制制グラフ.png

2つ目は利用量に応じて料金が変動する従量制です。
従量制単体だと使った利用分の支払いになるので、ユーザーとしては納得のいく使い方となります。
ただ、契約途中の解約に際して解約金を必要とする、など
サービスを提供する企業側は何らかの縛りを設けておくケースが多いです。

また、(1)の定額制+従量制を組み合わせることもよくあります。
携帯電話の利用料金でよく見かける価格体系ですね。
ある一定のデータ容量もしくは通話時間を超えるとGB単位や秒数単位で従量課金されていく、という形です。

【サービス例】

・各種携帯電話料金
⇒30GBまで速度制限なし、それを超えた場合、従量によってGBを購入する等

・キングオブタイム:BtoBの勤怠管理システム
⇒使わない時は課金なしの完全従量制。

(3)定額制かつ利用制限あり

3つ目は、定額制ですが利用に何らかの制限や上限がある価格体系です。
(1)によく似ていますが、違う点としては"し放題"ではなく、
顧客のニーズに応じた細やかなサービスを提供している点です。

【サービス例】

・パンスク:全国のパン屋さんから月に一度冷凍のパンが6~10個届く(パンフォーユー)
⇒どこのパン屋さんから届くか分からないため、箱を開ける時にサプライズがある。
 知らなかったパン屋さんをお試しできる。

・トイサブ!:隔月で6点おもちゃが届く(トラーナ)
⇒子供の成長に合わせたおもちゃが届き、交換するため、大量なおもちゃの保管場所に困らない。
★日本サブスクリプションビジネス大賞2019受賞(参照:https://subscription-japan.com/award/

・トヨクモ:安否確認できるグループウェア。
⇒プランごとに利用可能ユーザー数、利用可能な機能に制限がある。

ビジネスの成功を握る価格設定

上記はあくまで代表例です。
契約を継続してもらうためには、サービス内容に合った利用シーンを想定した上で料金プランを練る必要性があります。

自社のサービスをどういう形で利用してほしいのか、どういった人にどういうシーンで利用してもらうのか、ペルソナを考えた上で決めていきたいですね。

記載されている会社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。



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この記事のライター
サビ研編集部 オプロボット
サビ研編集部 オプロボット

サブスクリプションビジネス研究のため、サブスクの情報だけを発信し続けます。

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サビ研編集部 オプロボット
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サブスクリプションビジネス研究のため、サブスクの情報だけを発信し続けます。

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